瑛九展
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瑛九生誕100年だそうです。岡本太郎と同い年なんですね。宮崎県出身、埼玉県で生涯の多くを過ごし没したということで<埼玉県立近代美術館><うらわ美術館>の2館同時開催という珍しい待遇。そういえば私が初めて瑛九作品を観たのは<うらわ美術館>でだったかも。水彩画でした。その後神保町の<ボヘミアンズ・ギルト>にて版画作品を見る機会もありましたが、ふつうにしていて瑛九作品とすんなり出会うことはなかなかない…と思います。でも、本を読むなり調べものするなりしていると、出て来るんですよねぇ名前が。しかし図版で作品が載ることはなく、画家たちにアドバイスをする立場でただただ「なんだかすごい人らしい」ということだけ読み取れるんです。みんなから一目置かれているような存在。
私にとってはあんまり謎が多いので急遽2館ハシゴして来ました。

どんな経緯かは分かりませんでしたが、瑛九は地元宮崎県での美術界の寵児でした。かなり早熟の人で13歳には文筆家デビューしています。(童話)15歳頃には美術評論まで寄稿しているんです。恐ろしい…
瑛九は当時の画家たち同様、表現の未知なる可能性を追究していた作家のようでした。主な作品は美術評論のような執筆活動、フォトデッサン、リトグラフ、エッチング、スプレーや油彩などの絵画です。
いつも自分なりに自分の美を追究していて、作家仲間から慕われているけどどこか孤高の人のようにも感じられました。

色んなタイプの作品の中、晩年まで渡って描き続けた(ざっくりと)円・丸を沢山描くことに執着した作品群は、今だとテキスタイルの模様のよう、色使いも良かったです。近代美術館のほうには最後にこの丸の作品で見る側を取り囲むような部屋があり、この丸の数々は宇宙の星のようにも思えました。でも冷たくはなく温かみがあって、心地よかったです。(同じ水玉模様でも草間彌生さんのになるとちょっと感じ方が違ったと思う)
この部屋の最後には絶筆となった<つばさ>もあり、縦に長いこの作品は黄色っぽい色をしていて暖かいの光の中に登って行くようでした。高い所が苦手だった瑛九はこの絵を描くのに脚立を自分で補強して描いていたらしいです。享年48。みっちり自分と向き合った人生。早い。

<近代美術館>のほうはちょっとエスペラントにスペースを取りすぎてるかんじもしましたが、最後のこの丸の部屋があるし、瑛九の思想(言葉)にも浸れるのが良い所です。<うらわ美術館>のほうは色んなタイプの大きな油絵が揃っているのと、エッチングが充実してたかな?道具の展示もありました。
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by orangewords | 2011-09-28 02:29 | アート雑記 | Comments(0)
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