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渡辺千尋 回顧展・後期
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前期のエングレーヴィングに続き、<渡辺千尋 回顧展・後期>のメゾチント展示へ行って来ました。

やっぱり代表的なのはエングレーヴィングだからか、メゾに混じって何点かエングレーヴィングも展示されていました。やはりすごい…。




そしてメゾもまたすごいのでした…。エングレーヴィング作品をメゾに刷り直したものもあるのですが、あの細かい線の集合体をメゾにうま~く筋を描いて表現し、エングレーヴィングのような線画よりもグレーの面が加わって立体的になっていました。
それからエッチングかエングレーヴィングなのか何かほかの技法との組み合わせをして、細い葉っぱなどの線が際立つように自分のエングレーヴィング作品でのオリジナリティをメゾにも持ち込んでいました。

長崎をモチーフにした平和への祈りの作品は力作というのは言うまでもないのですが、中にすごく発色の良いものがあって、これはいったい…。相当深くメゾしてあって、更にメッキしてるのかな?そういえばどの作品も少なくても20枚、どれも大体30枚のエディションでした。

メゾはほとんどがカラーメゾチントで、浜口陽三さんみたいに何版か色を重ねた作品が多かったです。そのまんま浜口さんへのオマージュに見えるものもあったりしました。

今回の展示に混ざって「セリビアの聖母」というイコンの復刻作品も展示されていました。オマージュでもなんでもない、復刻です。エングレーヴィングなのですが、ご本人はもっと緻密に上手く彫れるんでしょうが、オリジナルは江戸時代の日本人学生のもの。その不器用な手技を辿るようにしてたどたどしいような線、ちょっと失敗してるような線までもそのままに!復刻されていました。復刻ってエングレーヴィングに相応しい名前だなぁ。

写真は記事とは全く無関係。江戸東京たてもの園の中の一角。洗濯物が干されて、そして取り込まれる、とても良い景色。
by orangewords | 2010-07-17 22:53 | アート雑記 | Comments(0)
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