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死なない子供 荒川修作
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年明け1/6にイメージフォーラムへ見に行ってきましたが、更新後回しでした。2010年5月に亡くなった荒川修作の言葉と主にその建築<天命転変住宅>の住人へのインタビューで構成されたドキュメント。

荒川修作さんのことは知らなかったのですが、一見ガウディを想起させるような<養老天命反転地>のことは知っていて「行きたいなぁ~」と思ってる場所のひとつです。たまたまだけど地名の<養老>と<天命反転>という言葉の組み合わせがゴチャっとした印象があって結局なんて名前かちゃんと覚えることはこれまでありませんでした…。(<反転>をどうしても<テンペン>と間違えてしまふ…。ゴチャッとした印象もおそらく天変地異からきてる)
要は言葉の意味を理解していなくて、どうしてこういう公園を作ろうと思ったか、どうしてこういう名前を着けたのか調べないままに来たのでした。
それなので良い機会なので映画で教えてもらうことに。





しかし荒川さんて喋り方が滑舌悪くぼしゃぼしゃしてて聞き取りにくいのですね…
映画の冒頭、荒川修作さんの講演シーン、聴講者たちに向かって言い放ちます「君たちには僕が何言ってるかなんて理解できないよ」
………はぁ…確かに…喋り方のこと?
て、もちろん荒川さんが言っているのはそういうことじゃなくて。でも辛うじて聞き取れた第一声にちょっとこれからの内容を聞き取れるか不安になりました。

<天命反転>、荒川さんの軸となるものです。<天命>=命あるものは必ず死ぬ、ということを<反転>=覆す、というのです。ドキュメンタリーの中心だった<天命反転住宅>については荒川さんいわく「(ここで過ごす人が)死なない家」を作ったというのです。一貫して<死なない家>という言葉を使いますが、要は「人間の本来の能力、体の動きや神経・感覚を研ぎすませ"生かす"」ということのようでした。
というのも、養老天命反転地(養老は地名でした…)も天命反転住宅も、平らで水平の場所が至って少なくてバランス感覚が必要だったり、気をつけて行動しなければ頭をぶつけそうな角があったり、普通の場所で過ごすときには使わないような全身の筋肉を使ったり、わざと頭と体を使わせる形をしているのでした。人が人としての機能を失わず生きる家なのだと思います。

こうなると、ガウディの思想も気になります。
by orangewords | 2011-03-23 00:58 | アート雑記
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