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理想科学のプリントゴッコ
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危惧していたことがひとつ現実に。<理想科学>の<プリントゴッコ事業>が約一年後の2012年12月をもって終了となるそうです。本体は2008年に早々と終了し、その後消耗品のみ販売を継続していましたが、それも画材屋さんの売り場が縮小されたりランプが4個入りになったりと徐々に縮小されているのが分かりました。

プリントゴッコはどうやら私が生まれる前からあるようで、一体いつから我が家にあったのか定かではないです。多分小学3年生くらいの頃、父が買って来て年賀状に使っていたと思うのですが。それまで父は板目木版で年賀状を刷っていたのでかなり制作がお手軽になったはず。私の描いた絵も版画に彫ってくれてた覚えもあるので子供の殴り書きを彫るのはきっと一苦労だったと思うのだ…。
プリントゴッコが我が家にやってきて父に手伝ってもらってやったことはあったけど、ちゃんと全て自分で制作したのは中学生になってからでした。部活のときに使うことになって学校へ持って行き、もともと少しは汚れていたもののこの部活でみんなで使ったときに製版の要となるアクリル版が大汚れ!中学生でも使い慣れないとやっぱ汚す。そしてアホだから学校の流しにあったタワシで洗ってものすごく傷つけ、親に怒られる…という。(インクは油性だから乾くと落ちない)怒られたのもあるけど、このとき他所のおうちのプリントゴッコの技を見て「もっとこんなの作りたい!」と感じてアクリル版が消耗品で替えが売ってると分かり自分で買って来たのを覚えています。新しいのが買えてすごく嬉しかったなぁ。
プリントゴッコは板目木版と並び版画の楽しさを教えてくれたもののひとつだと思います。

それ以来、わたしにとっては第一線とはいかないものの「この先も使うであろう道具」のひとつ。
どんなにプリンターが普及しようとプリンターと違ってプリントゴッコは金・銀・銅・メタリック・蛍光などの「特色」が使えるのがすごく良い。プリントしたものに金色を少し加えるだけで格段に良くなったし、印刷に出すとぐっと料金があがってしまうのでコスト面でも助かっていました。
大人になってからは仕事でもたまに使いました。特色が必要なパッケージ見本とか、自分の名刺などに。

終了の公知を受けて在庫チェックしてみたら、製版シート2枚に対し、ランプ8個(2箱)。ランプのが多めでちょうど良い塩梅。(ランプはここ数年ときどき不良品がある)でもあと2版しか制作出来ないのはやっぱつまらないので、この際だからまとめ買いしておこうと思います。

「気軽に特色が使える」という長所は今後は何が引き継ぐのかな?後継機種としてプリンターみたいなのがあった気がしてたけど、改めて製品情報を見たらそんなのすらなかった。<太陽精機>の<Tシャツ君>みたいな<ゴッコプロ100>というのがある。しかも高い!プロだから?個人向けから撤退、ということなのか〜。

プリントゴッコにお世話になれるのも時間の問題ですが、同じく理想科学のリソグラフには<JAM>を通じてバンバンお世話になるんだろうな。金銀なども出て来たら余計におんぶに抱っこになるでしょう。
by orangewords | 2011-09-21 14:38 | アート雑記
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