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東京版画研究所40年のあゆみ展
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楽しみにしていた<東京版画研究所40年のあゆみ展>と中林忠良さんの講演「女屋勘左衛門先生の遺したもの」を聞きに中村橋駅にある練馬区立美術館へ行って来ました。受付で米倉先生と遭遇!

私の通っている工房は東版の元講師だった堀内先生が開いていて、先生は銅版画をされているから勝手に東版も銅版画中心の工房だと思い込んでいましたが、実はリトグラフが歴史ともに充実していると分かりました。
この日展示されてた作品も自由に色づけされた躍動感あるリトグラフ作品がたくさんありました。展示の最初のほうには東版の創設者で摺師だった女屋勘左衛門先生が摺った作品が数点あって、私が楽しみにしていたひとつ山口薫さんや脇田和さんの作品はここで見ることが出来ました。脇田さん作品はリトになっても独特の色あいもお馴染みの鳥や顔などのモチーフも楽しめました。早く軽井沢の脇田美術館へ行きたいわぁ〜

東版は大きなプレス機があるのか大作揃い!躍動感のある軽やかな色のリトと、ちょっと重厚感のある風合いの銅版画、やはりみなさん色々チャレンジされてるようで木版リトに紙版画や塩ビ、コラグラフ、コラージュなど様々な作品がありました。堀内先生のあっけらかんとした銅版画はここでもちょっと珍しい?すんごい肉厚に盛り上がったインクの色がきれいで、風景なんだけどひときわ抽象的なコンテンポラリーアートでした。

更に見て行くと私の工房仲間のI井さんのいつもの手着彩の柔らかな銅版画作品、講師の七戸先生の精神的なガツンと重い銅版画作品、そしてさらに重くて厚い大きさともども圧倒的な米倉先生のコラグラフ。

展示ではさすがにメゾチント作品もちらほら。カラーメゾもあったし、思いつきもしなかった飾り方をしてる方がいたり!ドライポイントもちらほらいたけど、…やっぱりビュラン人口て今メゾよりも少ないのかなぁ?2、3人だった気がします。しかもひとりは故渡辺千尋さん(彼岸花の作品)だったし。

欲を言えばもっと全部の作品をじっくり見たかったのだけどちょっとだけ行くのが遅かったので(思ったよりも西武池袋線で待たされた…)最後の方は中林忠良さんの講演が始まる時間になってしまってあっさりめに鑑賞。

中林忠良さんの講演は前半がデューラーの<犀>の絵をテーマに版画とは…というお話、後半は女屋勘左衛門先生について語った「女屋勘左衛門先生の遺したもの」でした。中林さんは女屋勘左衛門さんにリトグラフを教わったのですね。そして逆に東版のことで色々協力されてたようです。

版画本来の役割を考えたとき版画とは芸術なのか?という問いに、版画たるもの一般市民と同じ目線であるもので、決して上から見下ろすものではない、というのがやはり心に残りました。日本での浮世絵はまさに庶民のための文化で、庶民の目は肥えてたでしょうね。(こういっては失礼に聞こえるかもしれないけどもちろんそんな意味ではなくて)同じように中林さんの口調や人柄も版画のように同じ目線の中にいて私たちに寄り添うようでしたよ。

*画像は<水仙月の四日(宮沢賢治)>からモチーフを描き出した蔵書票新作。雪童子(ゆきわらす)。12/16〜始まる銀座伊東屋8Fミニギャラリーにシートで一枚持って行くのでひと目見てあげてください。
by orangewords | 2011-12-14 19:08 | アート雑記 | Comments(0)
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